ニュース 一覧へ戻る 2016/02/08 第142回大原美術館ギャラリーコンサート ご来場ありがとうございました GALLERY CONCERT 2月4日(木)に第142回大原美術館ギャラリーコンサート「クラリネット・トリオ『ザ・クラリノッツ』」が開催されました。アンコール曲のご紹介です。 第142回大原美術館ギャラリーコンサート 「クラリネット・トリオ『ザ・クラリノッツ』」 出演 エルンスト・オッテンザマー〔ウィーン・フィル首席奏者〕 ダニエル・オッテンザマー〔ウィーン・フィル首席奏者〕 アンドレアス・オッテンザマー〔ベルリン・フィル首席奏者〕 菊池洋子(ピアノ) ■日 時 2016年2月4日(木) 18時30分開演 ■会 場 大原美術館 本館2階ギャラリー ■曲 目 モーツァルト:オペラ「皇帝ティートの慈悲」より “私は行くが、君は平和に” モーツァルト:オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」より “風はおだやかに” モーツァルト:オペラ「後宮からの逃走」より “どんな責め苦があろうとも” ロヴレーリョ※:オペラ「椿姫」のモチーフによる幻想曲 フランツ&カール・ドップラー※:オペラ「リゴレット」のモチーフによる幻想曲 ロッシーニ:踊り * * * * * コヴァーチ:ファリャへのオマージュ コヴァーチ:ガーシュインへのオマージュ コヴァーチ:バルカンからのあいさつ ※ フランセ:小四重奏曲より第2楽章「カンティレーナ」★ ボンファ:オルフェの歌 コロニー:Take Five ●ご案内しておりました演奏曲が一部訂正・変更されました。(※印) 【前半4曲目 編曲者名の訂正】 〈訂正前〉バッシ 〈訂正後〉ロヴレーリョ 【前半5曲目 曲目変更】 〈変更前〉バッシ:オペラ「リゴレット」のモチーフによる幻想曲 〈変更後〉フランツ&カール・ドップラー:オペラ「リゴレット」のモチーフによる幻想曲 【後半3曲目 曲目変更】 〈変更前〉ショレム・アレイヘム 〈変更後〉バルカンからのあいさつ ●ザ・クラリノッツの新アルバムから、ご来場の皆様へのプレゼント曲として披露されました。(★印) ■アンコール曲 バリー・マニロウ:コパカバーナ コロニー:ザ・ピンキー・クラリノッツ ウィーン・フィル、ベルリン・フィルの首席を務めるオッテンザマー父子のスーパー・クラリネット・アンサンブル。おかげさまでチケットは完売し、名画の並ぶ会場がお客様で埋め尽くされました。今回は学生さんの姿も多く、至近距離のステージに憧れのスターたちが現れることが信じられないといった面持ちで、開演前から場内の熱気が尋常でなかったのは言うまでもありません。 そして、いよいよ3人が颯爽と登場! クラリネットの音が軽やかに立ち昇ったとたん、客席はもちろんスタッフも一瞬で心を奪われてしまいました。 コンサート前半はオペラのアリアなど歌をアレンジした作品。クラシックという先入観を取り払う多彩なパフォーマンスに目がくぎづけです。 その自在なテクニック、音楽の鮮やかな表情のなんと若々しく、自由な活力に満ちていることでしょう。 時折、ユーモアたっぷりのひとことやしぐさが会場の笑いを誘います。文字通り息もぴったり、音楽と一緒に歌うように、踊るように、ピアノも加わりながら豊かなクラリネットの響きがあふれ、気がつけばステージも客席もみんな笑顔になっていたのが印象的でした。 後半は現代音楽――といっても小難しい内容ではなく、作曲家へのオマージュ作品から映画音楽、ジャズナンバーなど、レパートリーは広範囲で聴衆を飽きさせません。 とりわけ息子たちの華やかな旋律に寄り添うエルンストが、曲によってバス・クラリネットとバセットホルンを持ち替え、低音域をカバーして音楽の魅力をいっそう引き出すポジションにいたのは、父であり偉大な先輩であることの存在感が演奏にも表れているようで、ファミリーならではの絆を改めて感じる編成でした。 また、ソロで舞台に上がった兄ダニエルの演奏にドア外から弟アンドレアスが呼応したり、息子たちの演奏にエルンストが遠くから低音のフレーズをかぶせてくるなど、空間を生かした会話で高度なアンサンブルを楽しませてくれる演出も。実はリハーサルなしで始まった当夜のコンサートですが、彼らの余裕には本物の才能の裏づけがあったのだと気づかされた場面でした。 そんな天才親子を、これまた素晴らしい音楽性でサポートしていた菊池洋子さんのピアノも特筆されます。ソリストの活動と併せて室内楽で多くの名手と共演している菊池さんに、クラリノッツのメンバーが寄せる信頼は絶大です。共演者のどんな変化球も受け止める柔軟さが、彼女の懐の深いピアニズムを際立たせているようでした。 途中、リリースされたばかりの新アルバムの話題にふれ、しかも宣伝だけに終わらず、“皆様のためにアルバムから1曲プレゼントします!”と、予定にはなかった曲が演奏される嬉しいサプライズも。 プログラムがひと通り終わって主催者から贈られた花束を、客席前列のお客様に差しあげたオッテンザマー親子の機転に会場は盛り上がり、喝采に呼び戻されてアンコール演奏に突入した1曲目は、バリー・マニロウの軽快なヒットナンバー「コパカバーナ」。続いて、映画「ピンク・パンサー」の有名なメロディをもとにクラリノッツのために書かれた作品「ザ・ピンキー・クラリノッツ」で会場はますますヒートアップ。止まない拍手に応え、最後にもう1曲やるかと見せかけて「これでおしまい!」とお開きにしたのはご愛敬でした。 心躍る耳福、眼福の一夜。 真冬の寒さを吹き飛ばす勢いで熱く私たちの胸に刻まれた“オッテンザマー・ファミリー伝説”は、これからも世界各地で快進撃を続けていくにちがいありません。 ♪次回ギャラリーコンサートは6月3日(金) 第143回大原美術館ギャラリーコンサート 「ラケル・アンドゥエサ&ラ・ガラニア」 17世紀スペイン・イタリアの歌のステージです。 ご来場をお待ちいたしております。 息もぴったりの父子アンサンブル。 (左から アンドレアス、エルンスト、ダニエル) 立っているだけで絵になるイケメン兄弟! 歌うように、踊るように――スタイリッシュなパフォーマンスが人々をくぎづけに。 前の記事 次の記事
2月4日(木)に第142回大原美術館ギャラリーコンサート「クラリネット・トリオ『ザ・クラリノッツ』」が開催されました。アンコール曲のご紹介です。
第142回大原美術館ギャラリーコンサート
「クラリネット・トリオ『ザ・クラリノッツ』」
出演
エルンスト・オッテンザマー〔ウィーン・フィル首席奏者〕
ダニエル・オッテンザマー〔ウィーン・フィル首席奏者〕
アンドレアス・オッテンザマー〔ベルリン・フィル首席奏者〕
菊池洋子(ピアノ)
■日 時 2016年2月4日(木) 18時30分開演
■会 場 大原美術館 本館2階ギャラリー
■曲 目
モーツァルト:オペラ「皇帝ティートの慈悲」より “私は行くが、君は平和に”
モーツァルト:オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」より “風はおだやかに”
モーツァルト:オペラ「後宮からの逃走」より “どんな責め苦があろうとも”
ロヴレーリョ※:オペラ「椿姫」のモチーフによる幻想曲
フランツ&カール・ドップラー※:オペラ「リゴレット」のモチーフによる幻想曲
ロッシーニ:踊り
* * * * *
コヴァーチ:ファリャへのオマージュ
コヴァーチ:ガーシュインへのオマージュ
コヴァーチ:バルカンからのあいさつ ※
フランセ:小四重奏曲より第2楽章「カンティレーナ」★
ボンファ:オルフェの歌
コロニー:Take Five
●ご案内しておりました演奏曲が一部訂正・変更されました。(※印)
【前半4曲目 編曲者名の訂正】
〈訂正前〉バッシ
〈訂正後〉ロヴレーリョ
【前半5曲目 曲目変更】
〈変更前〉バッシ:オペラ「リゴレット」のモチーフによる幻想曲
〈変更後〉フランツ&カール・ドップラー:オペラ「リゴレット」のモチーフによる幻想曲
【後半3曲目 曲目変更】
〈変更前〉ショレム・アレイヘム
〈変更後〉バルカンからのあいさつ
●ザ・クラリノッツの新アルバムから、ご来場の皆様へのプレゼント曲として披露されました。(★印)
■アンコール曲
バリー・マニロウ:コパカバーナ
コロニー:ザ・ピンキー・クラリノッツ
ウィーン・フィル、ベルリン・フィルの首席を務めるオッテンザマー父子のスーパー・クラリネット・アンサンブル。おかげさまでチケットは完売し、名画の並ぶ会場がお客様で埋め尽くされました。今回は学生さんの姿も多く、至近距離のステージに憧れのスターたちが現れることが信じられないといった面持ちで、開演前から場内の熱気が尋常でなかったのは言うまでもありません。
そして、いよいよ3人が颯爽と登場! クラリネットの音が軽やかに立ち昇ったとたん、客席はもちろんスタッフも一瞬で心を奪われてしまいました。
コンサート前半はオペラのアリアなど歌をアレンジした作品。クラシックという先入観を取り払う多彩なパフォーマンスに目がくぎづけです。
その自在なテクニック、音楽の鮮やかな表情のなんと若々しく、自由な活力に満ちていることでしょう。
時折、ユーモアたっぷりのひとことやしぐさが会場の笑いを誘います。文字通り息もぴったり、音楽と一緒に歌うように、踊るように、ピアノも加わりながら豊かなクラリネットの響きがあふれ、気がつけばステージも客席もみんな笑顔になっていたのが印象的でした。
後半は現代音楽――といっても小難しい内容ではなく、作曲家へのオマージュ作品から映画音楽、ジャズナンバーなど、レパートリーは広範囲で聴衆を飽きさせません。
とりわけ息子たちの華やかな旋律に寄り添うエルンストが、曲によってバス・クラリネットとバセットホルンを持ち替え、低音域をカバーして音楽の魅力をいっそう引き出すポジションにいたのは、父であり偉大な先輩であることの存在感が演奏にも表れているようで、ファミリーならではの絆を改めて感じる編成でした。
また、ソロで舞台に上がった兄ダニエルの演奏にドア外から弟アンドレアスが呼応したり、息子たちの演奏にエルンストが遠くから低音のフレーズをかぶせてくるなど、空間を生かした会話で高度なアンサンブルを楽しませてくれる演出も。実はリハーサルなしで始まった当夜のコンサートですが、彼らの余裕には本物の才能の裏づけがあったのだと気づかされた場面でした。
そんな天才親子を、これまた素晴らしい音楽性でサポートしていた菊池洋子さんのピアノも特筆されます。ソリストの活動と併せて室内楽で多くの名手と共演している菊池さんに、クラリノッツのメンバーが寄せる信頼は絶大です。共演者のどんな変化球も受け止める柔軟さが、彼女の懐の深いピアニズムを際立たせているようでした。
途中、リリースされたばかりの新アルバムの話題にふれ、しかも宣伝だけに終わらず、“皆様のためにアルバムから1曲プレゼントします!”と、予定にはなかった曲が演奏される嬉しいサプライズも。
プログラムがひと通り終わって主催者から贈られた花束を、客席前列のお客様に差しあげたオッテンザマー親子の機転に会場は盛り上がり、喝采に呼び戻されてアンコール演奏に突入した1曲目は、バリー・マニロウの軽快なヒットナンバー「コパカバーナ」。続いて、映画「ピンク・パンサー」の有名なメロディをもとにクラリノッツのために書かれた作品「ザ・ピンキー・クラリノッツ」で会場はますますヒートアップ。止まない拍手に応え、最後にもう1曲やるかと見せかけて「これでおしまい!」とお開きにしたのはご愛敬でした。
心躍る耳福、眼福の一夜。
真冬の寒さを吹き飛ばす勢いで熱く私たちの胸に刻まれた“オッテンザマー・ファミリー伝説”は、これからも世界各地で快進撃を続けていくにちがいありません。
♪次回ギャラリーコンサートは6月3日(金)
第143回大原美術館ギャラリーコンサート
「ラケル・アンドゥエサ&ラ・ガラニア」
17世紀スペイン・イタリアの歌のステージです。
ご来場をお待ちいたしております。
息もぴったりの父子アンサンブル。
(左から アンドレアス、エルンスト、ダニエル)
立っているだけで絵になるイケメン兄弟!
歌うように、踊るように――スタイリッシュなパフォーマンスが人々をくぎづけに。