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2010/10/21

ドイツ中学生体験レポーター”行ってきました”(ご報告)ファイナル

10月14日(木)、倉敷ケーブルテレビで特番「ティーンズ・ミッション・トゥ・ヴッパータール(倉敷・ドイツ 未来への交流)」が収録され、岡田真実子さんと長尾賢くんがヴッパータールで出会った懐かしい人たちと再会を果たしました。

16日のコンサート本番に先駆けて、14日にヴッパータール交響楽団のメンバー4名が上岡敏之さんとともに倉敷に立ち寄り、倉敷中央病院でコンサートが行われました。
メンバーの中心は、ヴッパータールで2人の中学生のホストファミリーを引き受けて下さったメルテンスさん。「倉敷っていいところだよ」と、仲間を誘ってフルート・カルテットを編成し、日本ツアー中たった2日しかない貴重な休日の1日をあてて、倉敷へやってきてくれたのです。
今回の来日ツアーで、倉敷を訪れることはメルテンスさんにとって特別な意味がありました。彼の日本の子供たち岡田さん、長尾くんとの再会が待っているからです。14日夜、倉敷ケーブルテレビで収録される特番「ティーンズ・ミッション・トゥ・ヴッパータール(倉敷・ドイツ 未来への交流)」で半年ぶりに懐かしい顔がそろうことになります。

昼過ぎ、彼らが倉敷中央病院のセントラルパーラーに到着すると、すでに会場は患者さんたちで溢れていました。音楽の本場ドイツから演奏者がやってくるとあって、人気も上々。理事長の大原謙一郎の紹介を受けて、上岡さん自らがメンバーを紹介。そして始まったモーツァルトのフルート四重奏、その優しい軽やかな音色といったら、まるで天使が奏でる音楽のよう。まさにモーツァルトそのものです。今回の日本ツアーではマーラーやワーグナーなど「重い」曲ばかり演奏している団員たち。彼らにとって、モーツァルトを演奏することは、ほっと一息つける貴重なひとときだったのだとか。

水を打ったように熱心に聴き入る患者さんたちに混じって、会場には岡田真実子さんの姿がありました。当日は定期試験の最中で、午前中で学校が終わったため、幸運にもメルテンスさんのフルートを聴くことができたのです。そして、コンサートが終わって、感動の再会。半年で随分女の子らしく成長した真実子ちゃんをうれしそうに抱きしめるメルテンスさんでした。

長尾くんとの再会は夕刻、倉敷ケーブルテレビのスタジオで。すっかり背が伸びて大人びた長尾くんに、一同びっくりです。現地で通訳を務めた梶村昌世さんもスタジオで加わり、再会の喜びを分かち合いました。

2時間近くにおよぶ番組収録では、現地で撮影した映像も流され、懐かしそうに見入る一同。テレビ出演初体験のメルテンスさんはかなり緊張している様子です。一方、岡田さんと長尾くんの2人は大人顔負けの落ち着いた対応ぶり。上岡さんの第一印象はと聞かれて「すごいハイテンションな人だと思った」という長尾くんのコメントに、上岡さんも「まいった!」と苦笑いの場面も。

「音楽が好き」という気持ちをずっと大事にしていくこと。ヴッパータールで教えられた上岡さんの言葉が、深く心に焼きついているという2人。それぞれ進学、進級したのち、新しい仲間たちの中で、少しでも音楽の楽しさを皆に分かってもらえるよう頑張っていると自信をもった口調で語る2人の周りには、ドイツから持ち帰った“種”が芽吹いてきている様子がはっきりと見て取れました。

「まちと音楽の結びつき」を学びにヴッパータール市へ派遣された岡田真実子さんと長尾賢君のミッションは、この夜、大円団のうちにファイナルを迎えることができました。

今回のミッション・ヴッパータールにあたり、ご共催いただいた「クラプレの会」(会長:黒住宗晴氏)、特別番組を企画して下さった「倉敷ケーブルテレビ」、ご後援下さった「倉敷市」に、この場を借りまして深く感謝申し上げます。

特番収録のスタジオで再会をよろこびあうメルテンスさん、岡田さん、長尾くん。

明るい日が差し込む病院のパーラーにモーツァルトの音色が鳴り響きました。

院内コンサートを終えて、ほっとひといき。