くらしきコンサート

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2016/04/22

指揮者、山田和樹さんにお聞きしました!

◆バーミンガム市交響楽団は、これまでに何回も指揮なさっていますが、第一印象をお聞かせいただけますでしょうか?

オーケストラ全体のアンサンブルが、とてもしっかりとしているというのが第一印象です。ホールの音響が素晴らしく、そのことが彼らの音楽作りにもたらしているものもあるかと思いました。音楽監督アンドリス・ネルソンスのもと、“自由闊達に音楽をしている”ことにも、好感を持ち、共感しました。イギリス音楽 だけでなく、フランス音楽でもドイツ音楽でも北欧の音楽でも、キャラクターの違いを生かして音色を生み出すことができる。柔軟で包容力を備えたオーケスト ラです。

◆今回のバーミンガム市交響楽団との日本公演、楽しみにしていること、マエストロご自身が期待していることを教えてください。

とにかく“楽しく音楽をしている”というオーケストラの活き活きとした雰囲気、音楽が喜びにつながっている空気感などが、お客さまにも伝われば良いなと思 います。イギリスというと紳士淑女のかしこまったイメージが強いかも知れませんが、日ごろは冗談が飛び交うユーモア精神に溢れた人々なので、そういった面白さが音楽にも出たら良いですよね!僕とバーミンガム市交響楽団とでしか出来ない音楽を、作り出してお届けしたい、と思っています。

◆今回演奏していただくベートーヴェン:交響曲第7番の聴きどころを教えていただけますか?

ベートーヴェンは「7」という数字を意識してか、冒頭から音階(7つの音で出来ている)をそのまま 用いて曲を作っています。ワーグナーが「舞踏の聖化」と評したように、全楽章を通して特徴的なリズムが支配しており、心を躍動させる何かがある曲だと感じています。ベートーヴェンの熱いパワーが凝縮している作品です!活き活きしたバーミンガム市交響楽団の魅力を存分に聴いていただける作品。ご期待ください。

◆今回のソリスト、河村尚子さんについて、ひとことコメントをいただけますか?

河村尚子さんとは初共演になりますが、以前からぜひ共演したいと願っていたアーティストです。ヨーロッパでも通用するピアニズムをもった稀少なピアニストのお一人だと思います。今回演奏するラフマニノフの第3協奏曲は、名曲ですし、テクニック的にも叙情的にも要求度がとても高いです。このように充実した作 品でご一緒できることが、今からとても楽しみです。

山田和樹
©Yoshinori Tsuru

河村尚子
©Hirofumi Isaka