くらしきコンサート

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2014/06/09

第136回大原美術館ギャラリーコンサート ご来場ありがとうございました

6月7日(土)に第136回大原美術館ギャラリーコンサート「有希マヌエラ・ヤンケ ヴァイオリン・リサイタル」が開催されました。アンコール曲のご紹介です。

第136回大原美術館ギャラリーコンサート
「有希マヌエラ・ヤンケ ヴァイオリン・リサイタル」

出演
有希マヌエラ・ヤンケ(ヴァイオリン)
歩マノン・ヤンケ(ピアノ)

■日 時  2014年6月7日(土) 18時30分開演

■会 場  大原美術館 本館2階ギャラリー

■曲 目
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ヘ長調 op.24「春」
シューベルト:華麗なるロンド op.70,D895
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 op.78「雨の歌」
サン=サーンス:カプリス(奇想曲)
(編曲:イザイ) [原曲:ピアノのための6つの練習曲 op.52-6 <ワルツ形式による>]

■アンコール曲
パガニーニ:カンタービレ
ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番

美術館に響くストラディヴァリウスの艶やかな音色――当夜は、数々の国際コンクールで輝かしい実績をおさめてきたヴァイオリニスト有希マヌエラ・ヤンケさんと、ピアニスト歩マノン・ヤンケさん姉妹による華麗なステージをお楽しみいただきました。

2人は、初夏らしい鮮やかなアイスブルーとプラチナカラーのドレスで登場。大輪の花が咲いたように華やいだ会場の空気、そしてお客様の期待が高まる静寂の中、ストラディヴァリウス「ムンツ」が、280年の時を刻んだ名器の魂を歌い始めます。
有希さんのヴァイオリンは、ストラディヴァリが最晩年に製作した楽器のひとつで、内側に貼られたラベルにストラディヴァリ本人の手書きで「d’anni92(92歳)」と書かれている珍しいもの。1874年以降イギリスの収集家ムンツが所有していたことから、その名で呼ばれています。
芯のある豊かな響きの美しさは、ギャラリーの外にいるスタッフにもドア越しに伝わってくるほど。
ピアノとの情熱的な対話や、旋律が際立つメランコリックな歌い回しに引き込まれるうち、ヴァイオリン自身の歓びが、人々を包み込んでいくようにも感じられた至福のひとときでした。
ご来場の皆様には、大原美術館のピアノ、ベヒシュタインとの響き合いもご堪能いただけたことと思います。有希さん歩さん姉妹の明るく誠実な人柄が、ふたつの年代物の楽器の仲を上手に取り持ち、それぞれの強い個性を、親密に寄り添わせてくれました。

ちなみに有希さんは、前回4月のギャラリーコンサートに出演したチェリストのマキシミリアン・ホルヌングさんとは、子どもの頃から知り合いで、ドイツではデュオや室内楽などのコンサートをよく一緒にやっていたそうです。倉敷で、続けて同じステージに立つ思いがけない偶然に驚き、喜んでいました。

♪次回ギャラリーコンサートは2014年10月25日(土)
第137回大原美術館ギャラリーコンサート
「ブラームス~室内楽の世界」です。
ご来場をお待ちいたしております。

アンコールに応える有希さんと歩さん。印象派の名画の前で、コンサートの雰囲気もいっそう華やかに。