くらしきコンサート

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2012/11/08

くらしきコンサートを彩る舞台花 その20

翌日に立冬が迫った晩秋のこの日、第92回くらしきコンサート「カメラータ・ザルツブルク」(2012年11月6日・倉敷市民会館)の舞台には、外の寒さを忘れさせるような明るい花々が生けられ、来場者をお迎えしました。
目にとびこんでくるのは、黄色と青・紫のコントラスト。洋ランのオンシジュウムが、トルコキキョウやリンドウの清々しい色をひきたてています。大輪のダリアは、「華麗」「優雅」という花言葉にふさわしいたたずまいで、ヨーロッパの薫りを運んでくれました。
間近でご覧になった方は、この輝くような花たちの中、落ち着いた色あいのアジサイが添えられていたことにお気づきでしたでしょうか。日本では梅雨の季節を象徴する花で、盛りを過ぎると茶色に変色してしまいますが、この種類はこの色のままドライフラワーにもなり、クリスマス・リースとして飾ることもできるのだそうです。
大きな壷に生けられた美しい舞台花に、カメラータのメンバーたちも興味津々。リハーサルの合間に、さかんに写真を撮っていました。

たくさんの色とフォルムが仲良く寄り添う姿は、今宵のアンサンブルがそうであったように、ひとつひとつが個性的でありながら、互いの美しさをそこなわない柔らかな一体感に包まれていました。そして、モーツァルトの音楽の中でステージと客席が結ばれる幸せなひとときを、一緒に楽しんでいるかのようでもありました。

生けて下さったのは、今回も地元「すみれ花店」の高橋洋子さんです。
次回の作品もお楽しみに。

花材は次の通りです。

ダリア(黄・オレンジ)
スカシユリ(黄)
トルコキキョウ(紫)
オンシジュウム(黄)
リンドウ
アジサイ
バラ(黄)
シンフォリカルポス(白)

あざやかなコントラストが美しい今回の舞台花

秋にはめずらしいアジサイも

開演前のステージで調律中のピアノを見守ります