くらしきコンサート

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2012/01/30

くらしきコンサートを彩る舞台花 その18

日本中がすっぽり寒気に覆われた1月25日(水)、倉敷にめずらしく雪が降りました。このままだと、積もるかもと心配になるほど強く。前日決まった「指揮者なし」での「水戸室内管弦楽団」倉敷公演を夕刻に控え、あわただしく払戻の準備をしていた会場で、「この天候では、来場しないお客様が増えるかもしれない」と一瞬不安に駆られたのです。
しかし、幸いにも開場前には雪は止み、お客様が次々と来場されました。小澤さんが出られなくなったことを会場で初めて知った方も、一瞬残念そうに、でも気を取り直して入場される方が大勢いらっしゃって、ほっと胸をなでおろしたのです。

そして始まった「水戸室内管弦楽団」の演奏は、最初の一音から、会場のお客様の心を鷲づかみにしてしまいました。一流のソリストたちの磨かれた技が、心1つに結ばれて、まるで天上の音楽そのものです。そこに小澤さんが立って指揮をしているような、そして姿はなくても指揮者の思いが迫ってくるような熱演。1曲終わるごとに温かい拍手がホールを満たし、お客様の表情も喜びに輝いていました。

楽団のかたわらで、まだ来ぬ春の輝きを添えていたのが、色とりどりのチューリップでした。お客様の温かい拍手とあいまって、ホールの中は一足早く春が来たようです。
今回も生けてくださったのは、「すみれ花店」高橋洋子さんです。ライトの熱でチューリップの茎がしおれてしまわないように、1本1本丁寧に針金を添え、手間をかけて見事な舞台花を生けてくださいました。
寒空の下、家路に着かれたお客様の心の中にも、きっと春一番の花が咲いたのではないでしょうか。

花材は次の通りです。

チューリップ
つばき(葉)

色とりどり、形も様々なチューリップたち

手前の裾に黒っぽく見えるのが、寒椿の葉。チューリップの花を引き立てています。