くらしきコンサート

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2007/11/08

くらしきコンサートを彩る舞台花 その9

毎回、くらしきコンサートのステージに季節の花が生けられているのに目を止めた方も多いと思います。1996年の第41回くらしきコンサート「五嶋みどり&ロバート・マクドナルド デュオ・リサイタル」より、ほぼ毎回素敵な花を生けてくださっているのは、地元「すみれ花店」の高橋洋子さんです。数々の世界的コンクールで優勝した実力をもつ高橋さんですが、音楽という芸術を脇から支え、より素晴らしい舞台作りに一役買ってくださっています。

第80回くらしきコンサート「クリスティアン・ティーレマン指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団」(2007年11月6日)では、絢爛豪華な秋の景色がそのままステージに再現されました。
今まさに山々を彩っている色づいた紅葉の大枝が全体に広がり、手前には色鮮やかな赤い実をつけた“梅もどき”が、ライトを浴びて輝いています。そしてその間を埋めるように、小菊からスプレー菊、ポンポン菊、さらに今回はじめてくらしきコンサートの舞台花に使われた、大輪菊、糸菊など、大小取り混ぜたさまざまな形、色とりどりの菊がたっぷりと生けこまれています。
「山の秋」を思わせる大壷の作品のかたわらには、丹精こめられた一輪菊が行儀よく並び、こちらは「里の秋」を思わせます。この舞台花の醸し出す色鮮やかな豪華さは、当夜のティーレマンの紡ぎだす色彩豊かなオーケストラの響きとあいまって、ことさら大きな感動を呼んだような気がいたしました。

次回の作品も、どうぞお楽しみに。

くらしきコンサートの舞台花で大輪の菊を使用したのは今回が初めて。ふっくらとした花弁の“大輪菊”と、花火のような“糸菊”がひときわ目立っていました。

梅もどきの赤が目に鮮やかで、実りの秋を感じさせます。すそには溢れんばかりの“小菊”がとても愛らしい。