ニュース 一覧へ戻る 2007/03/05 大原美術館ギャラリーコンサート 「ハギモトハルヒコ夢コンサート’07in倉敷」レポート☆ GALLERY CONCERT ひな祭りの3月3日、大原美術館では第107回ギャラリーコンサート「ハギモトハルヒコ夢コンサート‘07in倉敷」(主催:大原美術館)が開かれました。薄曇りの空模様でしたが、あたたかい陽気に誘われて、美観地区周辺では店先に並んだかわいらしいお雛様を見に多くの観光客で賑わいをみせていました。 ご来場いただいたお客様は、満席となったギャラリーの中、室内楽の真の息遣いを肌で感じ、演奏家たちの熱気に引き込まれて夢のようなひとときを過ごされたようでした。 出演者は、ギャラリーコンサート“常連”アーティストの堀米ゆず子さん(Vn)、児玉桃さん(Pf)、今井信子(Va)さんと、フランスを代表する世界で活躍中のフィリップ・グラファンさん(Vn)、そして期待の新星、宮田大さん(Vc)。このベテランアーティストと若手アーティストのコラボレーションは、まさに萩元氏の描いた音楽を未来へつなげるリレーそのもの。 現在桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコース在学中の宮田大さんは、若干二十歳にして周りのベテランアーティストに引けを取らない存在感。諸先輩方とも息ぴったりなアンサンブルを聴かせてくださいました。そんな彼の使用する楽器は、なんと故・齋藤秀雄先生が使用されていたもの。1746年製の「テストーレ」という銘器で、とても味のある深い音色でした。これからの活躍に期待大です。 萩元氏の抱いた“夢”がこの5人のアーティストたちの演奏を通してお客様一人一人の心に届けられたことでしょう。 □■□■□■ 萩元晴彦 □■□■□■□■□■ 今回のコンサートタイトルにある、故・萩元晴彦氏は、日本における番組製作会社の草分け「テレビマンユニオン」を設立し、『遠くへ行きたい』『オーケストラがやってきた』などの優れた番組を世に送り出してきた名プロデューサー。クラシック音楽、特に室内楽の分野にも情熱を注ぎ、日大カザルスホールを設立し、音楽への愛と夢をカタチにしてアンサンブルの喜びと感動を私たちに届けてくれました。その情熱は聴衆ばかりでなく、氏亡き後も多くの演奏家に影響を与え続けています。 〈ハギモトハルヒコ夢コンサート〉は、そんな萩元氏が育んだ室内楽の理念と夢を次世代へと継承し発展させていくための演奏会シリーズとして、2005年から毎年ゆかりのカザルスホールを舞台に開催されています。 チェリスト、宮田大さん。前日、くらしきコンサートの事務所の一室で練習を行った際撮った一枚。木造の事務所全体がまるで楽器になったように心地よく響いていました♪ 神様がひとつだけ 力を残してあげよう、と 言ったなら 私は躊躇なく 『夢見ること』と答えよう。 プロデューサーは夢見る。 ―― 萩元晴彦 前の記事 次の記事
ひな祭りの3月3日、大原美術館では第107回ギャラリーコンサート「ハギモトハルヒコ夢コンサート‘07in倉敷」(主催:大原美術館)が開かれました。薄曇りの空模様でしたが、あたたかい陽気に誘われて、美観地区周辺では店先に並んだかわいらしいお雛様を見に多くの観光客で賑わいをみせていました。
ご来場いただいたお客様は、満席となったギャラリーの中、室内楽の真の息遣いを肌で感じ、演奏家たちの熱気に引き込まれて夢のようなひとときを過ごされたようでした。
出演者は、ギャラリーコンサート“常連”アーティストの堀米ゆず子さん(Vn)、児玉桃さん(Pf)、今井信子(Va)さんと、フランスを代表する世界で活躍中のフィリップ・グラファンさん(Vn)、そして期待の新星、宮田大さん(Vc)。このベテランアーティストと若手アーティストのコラボレーションは、まさに萩元氏の描いた音楽を未来へつなげるリレーそのもの。
現在桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコース在学中の宮田大さんは、若干二十歳にして周りのベテランアーティストに引けを取らない存在感。諸先輩方とも息ぴったりなアンサンブルを聴かせてくださいました。そんな彼の使用する楽器は、なんと故・齋藤秀雄先生が使用されていたもの。1746年製の「テストーレ」という銘器で、とても味のある深い音色でした。これからの活躍に期待大です。
萩元氏の抱いた“夢”がこの5人のアーティストたちの演奏を通してお客様一人一人の心に届けられたことでしょう。
□■□■□■ 萩元晴彦 □■□■□■□■□■
今回のコンサートタイトルにある、故・萩元晴彦氏は、日本における番組製作会社の草分け「テレビマンユニオン」を設立し、『遠くへ行きたい』『オーケストラがやってきた』などの優れた番組を世に送り出してきた名プロデューサー。クラシック音楽、特に室内楽の分野にも情熱を注ぎ、日大カザルスホールを設立し、音楽への愛と夢をカタチにしてアンサンブルの喜びと感動を私たちに届けてくれました。その情熱は聴衆ばかりでなく、氏亡き後も多くの演奏家に影響を与え続けています。
〈ハギモトハルヒコ夢コンサート〉は、そんな萩元氏が育んだ室内楽の理念と夢を次世代へと継承し発展させていくための演奏会シリーズとして、2005年から毎年ゆかりのカザルスホールを舞台に開催されています。
チェリスト、宮田大さん。前日、くらしきコンサートの事務所の一室で練習を行った際撮った一枚。木造の事務所全体がまるで楽器になったように心地よく響いていました♪
神様がひとつだけ
力を残してあげよう、と
言ったなら
私は躊躇なく
『夢見ること』と答えよう。
プロデューサーは夢見る。
―― 萩元晴彦