くらしきコンサート

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2020/09/17

くらしきコンサートを愛してくださる皆様へ

1983年から40年近く「くらしきコンサート」の中心となって皆様に音楽をお届けしてきた私たちの姉、大原れいこ(犬養麗子)は、かねて療養中でございましたが、本年春、逝去いたしました。
生前賜わりましたご厚誼に厚く御禮申し上げます。

れいこ姉は、生前、「ベートーヴェンの時代の第九は、今のような大スペクタクルではなく、もっと心のこもった身近なものだったのよ、パーヴォとドイツ・カンマーは、そんな第九を実現してくれるのよ」と、今回のコンサートに深い思いを寄せていました。
このコンサートを「記念コンサート」としてれいこ姉の霊前に捧げたいと思います。

くらしきコンサートは、大原れいこと私たち弟妹が語り合う中から生まれ、れいこ姉の力と愛情により育てられてきました。れいこ亡き後、その名を汚さないように継続することは不可能だと思わざるを得ません。
まことに寂しいことではありますが、この記念コンサートをもって、くらしきコンサートのシリーズの幕を閉じたいと思います。
どうぞご理解いただき、大原れいこ記念のラストコンサートをお楽しみいただければと思います。

今後は、この地が音楽のある街であり続けるよう、倉敷を舞台にする新しい動きが若い世代の中から澎湃(ほうはい)と湧き起こることを期待したいと思います。

長い間大原れいことくらしきコンサートを愛してくださった皆様に、心からの感謝の意を届けさせていただき、ご挨拶といたします。
本当に、有難うございました。

2020年9月
大原謙一郎
正田泰子

 

第105回くらしきコンサート
「パーヴォ・ヤルヴィ指揮
ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団
生誕250年ベートーヴェン交響曲演奏会」