くらしきコンサート

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2013/05/22

くらしきコンサートを彩る舞台花 その21

風薫る5月の夕べ、爽やかな空気を身にまとい、さっそうとヒラリー・ハーンがステージに現れると会場を埋め尽くす聴衆から大きな拍手が沸き起こりました。
ステージ上手でハーンを迎えるのは、壺に生けこまれたやさしい新緑の木々たち。
新鮮な若い緑は、この季節しか出会えない一瞬のきらめきのようです。まるで当日演奏されたアンコールプロジェクトの現代曲のように、きらきらと輝いています。

「ナツハゼ」「ドウダンツツジ」「ウラジロ」「リョウブ」「ナルコユリ」。同じ緑と呼ぶにはあまりに多様な色と形が重なり合って、軽やかなハーモニーを奏でているかのようです。彩を添えるアジサイも、ピンクからブルーへの微妙なグラデーションで目を楽しませてくれていました。

この若さでヴィルトゥオーゾの実力を存分に聴かせてくれるハーンですが、そこにとどまらず常に新しい音楽にチャレンジしていく精神はまるで5月の新緑のように瑞々しく、彼女の演奏を聴くと、新たな美の世界に目を開かされる思いがします。

今回生けて下さったのは、地元「すみれ花店」の高橋由紀さんです。
次回の作品もお楽しみに。

使われた花材は次の通りです。

ナツハゼ
ドウダンツツジ
ウラジロ
リョウブ
ナルコユリ
アジサイ

新緑の木々と優しい色合いのアジサイが奏でる初夏のハーモニー。

まるで5月の風に揺れているような清々しい空気が漂います。

光に照らされて輝く様々な緑。