くらしきコンサート

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2009/03/18

北村朋幹、若さと才能に喝采の嵐

3月14日(土)第114回 大原美術館ギャラリーコンサート
北村朋幹ピアノ・リサイタル

岡山・倉敷は初めてという北村朋幹さん。普段お母様だけの付き添いが多い中、今回はご両親、弟さん、おば様がごいっしょの楽しい演奏旅行となったようです。

コンサート当日は、前日の雨もすっかりあがり、陽光と春風が北村さんの来倉を歓迎するかのようなうららかな陽気。夕刻開かれたコンサートは、北村さんの人気も高く、200人を越えるお客様で満席となりました。しかし、なんといってもまだ高校2年生の若さです。美術館所有の「ベヒシュタイン」は100歳をこえる古いピアノなので、これを弾きこなすのは至難の業ではなかろうかという主催者側の心配があったのも事実です。が、それも杞憂と終わり、ベートーヴェン、ショパン、シューマン、リストという大曲の数々を暗譜で見事弾ききり、スタンディングオベーションとブラボーの大喝采のうちに終演、来場者の誰もが、若さと才能溢れる北村さんに賞賛の拍手を惜しみませんでした。

公演後の食事会では、出身地・名古屋の「食」の話題から、これからのコンサートの予定など、リラックスした様子で語ってくれた北村さん。今回の演奏曲のうち、シューマンの「クライスレリアーナ」は、弾く側にも聴く側にもかなりの集中力を要する難曲で、このシーズン彼が自分に課した大きなチャレンジだったようです。3回目となった当夜の演奏を最後に、当分封印するのだとか。「何年か眠らせてまた弾いてみたい」と遠くを見つめながら語る彼の眼の前には、果てしない可能性と輝かしい未来が広がっていることを確信せずにはいられませんでした。
またいつか、大きく羽ばたいてふたたび倉敷のステージにもどってきてくださることを期待してやみません。