第78回くらしきコンサート
マリス・ヤンソンス指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
2006年11月27日(月)19時(開場18時30分)
■会 場
倉敷市民会館
■プログラム
ベートーヴェン:「エグモント」序曲
ベートーヴェン:交響曲 第8番 ヘ長調 op.93
ドヴォルザーク:交響曲 第9番 ホ短調 op.95「新世界より」
※演奏者の都合により曲目・曲順は変更になる可能性もございます。あらかじめご了承ください。
■入場料(全席指定)
- S:19,000円
- A:15,000円
- B:11,000円
- C:8,000円
- D:5,000円
学生:1,000円〔小学生~25歳までの学生:当日指定・前売のみ限定200〕
◎車いすを使用される方は、ホール所定の専用スペースでご鑑賞いただきます。希望される方は、くらしきコンサートまでお知らせください。入場料として、本公演では相当0円を申し受けます。ただし、S席・A席を購入された方が車いすで来場された場合、券との差額をご返金することはできませんので、あらかじめご了承ください。
※本公演の学生券は「郷土の中高校生にクラシック音楽をプレゼントする会」のご協賛により助成をいただいております。
■座席イメージ図(1996席)
※座席表は倉敷市民会館HPよりご覧下さい。
※ご入場は小学生以上の方とさせていただきます。
※お子様のお膝の上でのご鑑賞はご遠慮いただいております。必ずお1人様1枚チケットをお求めください。
※当日は会場に託児所をご用意いたします。
マリス・ヤンソンス
Mariss Jansons(指揮)
1943年ラトヴィアのリガ生まれ。父は昭和30年代たびたび東京交響楽団の指揮台にも立った名指揮者アルヴィド・ヤンソンス。レニングラード音楽院でヴァイオリン、ピアノ、指揮法を学び、さらにウィーンでハンス・スワロフスキーに師事、ザルツブルクではカラヤンに教えを受けた。1971年カラヤン国際指揮者コンクール第2位入賞。同年レニングラード・フィル(現サンクトペテルブルク・フィル)を指揮してソ連デビュー、1973年から同楽団でムラヴィンスキーのアシスタントを務めるようになる。1979年から2000年まで20年以上にわたり、オスロ・フィルの音楽監督として同楽団を国際的なレベルに引き上げ、1997年からはピッツバーグ響の音楽監督としても手腕を発揮。その目覚しい活躍ぶりで、特に90年代から欧米の一流オーケストラからの招聘が相次ぎ、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルの客演、ザルツブルク音楽祭の出演など客演ラッシュが始まった。2003年にバイエルン放送響の音楽監督、2004年にはロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者に就任。オーケストラの機能を驚異的な集中力で操り、音楽のパワーとエレガンスを自在に表現する才能は、現代指揮者の中でも群を抜く逸材である。ノルウェー王国功労星章、アンダース・ヤーレ・ノルウェー文化勲章受章。ウィーン楽友協会名誉会員。サンクトペテルブルク音楽院教授。
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
Royal Concertgebouw Orchestra
1888年、オランダのアムステルダムにコンセルトヘボウ(オランダ語でコンサートホールの意)が建てられた時、ホール専属のオーケストラとして創設された。設立当初から同時代の作曲家たちと密接にかかわり、R.シュトラウス、マーラー、ラヴェル、ドビュッシー、ストラヴィンスキー、シェーンベルク、ヒンデミット、近年ではベリオ、ペルト、アダムズらが自作を指揮、バルトーク、ラフマニノフ、プロコフィエフたちも自作のソリストとして演奏するなど時代をリードしてきたが、この楽団がヨーロッパを代表する世界的なアンサンブルへと躍進したのは、2代目に就任したオランダ人指揮者ウィレム・メンゲルベルクの功績である。半世紀にわたって常任したメンゲルベルクは、"ビロードの弦""黄金の金管"と呼ばれるあの美しい響きの原形をつくりあげた。その後もエドゥアルト・ヴァン・ベイヌム、ベルナルト・ハイティンクとオランダ人指揮者が続き、やわらかく温和な音楽性が維持されたが、1988年イタリア人のリッカルド・シャイ-が初の外国人首席指揮者となり、伝統に新風を吹き込んだ。また、楽団創立100年となった1988年は、ベアトリクス女王により"ロイヤル(王立)"の称号を戴き、以後「ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団」と称することとなる。これまで1000点におよぶ膨大な録音を残しており、2004年秋からは新しく就任したヤンソンスのもと楽団独自の新しいレーベル「RCO LIVE」を立ち上げ、さらなるオーディエンスの開拓に乗り出している。
この公演は終了しました
”旬の人”ヤンソンス、
あらたなカリスマ指揮者の登場
2004年ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、続く2005年バイエルン放送交響楽団との来日ツアーで、クラシック音楽専門誌のコンサート・ランキングにおいて2年連続の第1位に選ばれた指揮者マリス・ヤンソンス。日本の聴衆に衝撃を与えた両公演は”希有の音楽体験”として今でも伝説のように語り継がれています。
また今年、元旦恒例のウィーン・フィル「ニューイヤーコンサート」で初の旧ソ連圏出身指揮者として招かれたことも記憶に新しいところ。世界中に中継されるこの演奏会は日本でも例年NHK-BS2と教育テレビで放映、今回は総合テレビで初めてその全貌が生中継されました。ヤンソンスの華麗な指揮姿を初めてごらんになった方もいらっしゃるでしょう。このスペシャルコンサートの指揮台に立てるのは、言うまでもなく特別なマエストロだけです。ただしヤンソンスの場合、こうした音楽界のお墨付きより、ホールで実際に熱狂した人々の興奮を伝え聞くほうが、彼の”旬”の実像にふさわしい気がします。
オランダの名門ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団は、先代の首席指揮者シャイ-、先々代のハイティンクがそれぞれ30代半ばで就任して長い年月をともに歩んだように、若い才能を抜擢して成功をおさめ、長く栄光の実績を誇ってきました。
ところが2年前、首席のポストに迎えられたヤンソンスは当時61歳。ふだんクールなこのオーケストラが、実は以前からどれほど彼に惚れ込んでいたかを感じさせる微笑ましいエピソードが伝わっています。
ヤンソンス客演時代のこと、降り番の楽員たちが後半の指揮を聴きたいあまり、休憩中に満員のホールで必死に空席を探していたというのです。
包容力のあるチャーミングな人柄と、音楽に全精力を注ぎ込む情熱で楽員を夢中にさせたヤンソンスの強烈なカリスマは今、世界各地で勢力を広げ、次々と聴衆をとりこにしています。
重厚かつ優美なコンセルトヘボウ管の伝統的なサウンドを輝かせ、色彩で満たし、そこに巨大な音楽の魂を立ちのぼらせるヤンソンス。
この度「くらしきコンサート」のステージにお迎えできる歓びを、みなさまとご一緒に分かち合いたいと思います。