くらしきコンサート

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第102回くらしきコンサート ピョートル・アンデルシェフスキ ピアノ・リサイタル 

この公演は終了しました

ポーランド出身でありながら、ショパン・コンクール出場を選ばなかったピアニスト、アンデルシェフスキ
彼自身は全く後悔していないと母国の雑誌対談で語ったことがあります。若い年頃の人生の数年間、バッハやベートーヴェンをあきらめてショパンだけに時間を割くなんて、どうしたら自分が自然体でいられるのか、と。
国際コンクールを一度も受けたことがない彼がアメリカ留学から戻って出場を決めたのは、イギリスのリーズ国際ピアノ・コンクールでした。理由は「弾きたい曲が弾ける、選曲の自由」。
コンクール受賞歴も推薦状もない青年が、エリートたちの演奏をはねのけてセミファイナルまで進んだにもかかわらず、どうしても自分の演奏に満足できず、なんと、弾くのを途中でやめて退場――
絶賛されながらも自ら失格となった前代未聞の事態で注目を集め、これを機にプロの道へ進むことになったのです。

後年ドキュメンタリー映像でも広く紹介されてきた彼のピアニズムは、その生きざま同様に、「音楽」が何ものにも縛られない自由な精神から立ち昇る力であることをおしえてくれます。
漆黒のピアノから音楽の魂が深々と響く時、新たな境地を目指すピアニストと聴衆の出会いは、この時代に生きる者同士の共感の記憶となるでしょう。
待望の倉敷初公演、ぜひ生演奏を体感なさってください。ご来場をお待ちしております。

公演情報

第102回くらしきコンサート

ピョートル・アンデルシェフスキ ピアノ・リサイタル

2017年10月3日(火)19時(開場18時30分)

■会 場

倉敷市芸文館

■プログラム

モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K.475
モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K.457
ショパン:ポロネーズ 第7番 変イ長調 op.61「幻想ポロネーズ」
***
ヤナーチェク:草陰の小径にて 第2集
J.S.バッハ:イギリス組曲 第6番 ニ短調 BWV811

※演奏者の都合により曲目・曲順は変更になる可能性もございます。あらかじめご了承ください。

■入場料(全席指定)

  • A:6,000円
  • B:4,000円

学生:1,000円〔小学生~25歳までの学生:当日指定・前売のみ限定50〕

◎車いすを使用される方は、ホール所定の専用スペースでご鑑賞いただきます。希望される方は、くらしきコンサートまでお知らせください。入場料として、本公演ではB相当4,000円を申し受けます。ただし、S席・A席を購入された方が車いすで来場された場合、B券との差額をご返金することはできませんので、あらかじめご了承ください。

※本公演の学生券は「郷土の中高校生にクラシック音楽をプレゼントする会」のご協賛により助成をいただいております。

■座席イメージ図(879席)

※座席表は倉敷市芸文館HPよりご覧下さい。

※ご入場は小学生以上の方とさせていただきます。

※お子様のお膝の上でのご鑑賞はご遠慮いただいております。必ずお1人様1枚チケットをお求めください。

※当日は会場に託児所をご用意いたします。

プロフィール

ピョートル・アンデルシェフスキ
Piotr Anderszewski (Piano)

ポーランド・ワルシャワ生まれ。同世代の中でも傑出した音楽家のひとりであり、独自の活動を展開しているピアニスト。近年はロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ベルリン・フィルハーモニー、カーネギーホール、マリインスキー劇場などでリサイタルをおこない、ソリストとして、ベルリン・フィル、シカゴ響、ロンドン響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管などの一流オーケストラと共演。スコットランド室内管をはじめ、室内オーケストラを弾き振りする機会も多い。
録音では、2000年よりワーナー・クラシックス/エラート(旧:ヴァージン・クラシックス)と専属契約を結び、デビュー盤『ベートーヴェン:ディアベッリの主題による33の変奏曲』、『バッハ:パルティータ第1、3、6番』、『ショパン・リサイタル』、同郷の作曲家である『シマノフスキ:ピアノ作品集』、『シューマン:ピアノ作品集(暁の歌ほか)』、『バッハ:イギリス組曲第3、1、5番』などをリリース。エコー賞やグラモフォン賞など、さまざまな国際的な賞を受賞している。また、4年に1度の選出で卓越したピアニストに与えられるギルモア・アーティスト賞など、いくつもの名誉ある賞を授与されている。
彼の芸術性は、グールドやリヒテルなど世界的音楽家の映像作品で名高いフランスのブルーノ・モンサンジョン監督によるドキュメンタリーでも広く知られてきた。アンデルシェフスキをテーマとした映像作品は、『アンデルシェフスキ・プレイズ・ディアベッリ・バリエーション』(2001)、『アンクワイエット・トラベラー』(2008)があり、その後、シューマンの音楽との関係に光を当てた第3弾のドキュメンタリーが発表されている。
2016/17年シーズンには、ミュンヘン・フィル、バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンと共演するほか、ユロフスキ指揮および自身の弾き振りによりヨーロッパ室内管のツアーを、さらにシャンゼリゼ劇場、チューリッヒのトーンハレ、カーネギーホールでリサイタルをおこなう。室内楽では、ヴァイオリン奏者ニコライ・ズナイダーとのヨーロッパ・ツアーなどが予定されている。