第82回くらしきコンサート
小菅 優 ピアノ・リサイタル
2008年10月24日(金)19時(開場18時30分)
■会 場
倉敷市芸文館
■プログラム
シューベルト : ピアノ・ソナタ 第16番 イ短調 D.845
J.S.バッハ/ブゾーニ編 : シャコンヌ ニ短調
(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 BWV.1004より)
ブラームス : ピアノ・ソナタ 第3番 ヘ短調 op.5
※演奏者の都合により曲目・曲順は変更になる可能性もございます。あらかじめご了承ください。
■入場料(全席指定)
- 一般:4,000円
学生:1,000円〔小学生~25歳までの学生:当日指定・前売のみ限定100〕
◎車いすを使用される方は、ホール所定の専用スペースでご鑑賞いただきます。希望される方は、くらしきコンサートまでお知らせください。入場料として、本公演では一般相当4,000円を申し受けます。ただし、S席・A席を購入された方が車いすで来場された場合、一般券との差額をご返金することはできませんので、あらかじめご了承ください。
※本公演の学生券は「郷土の中高校生にクラシック音楽をプレゼントする会」のご協賛により助成をいただいております。
■座席イメージ図(879席)
※座席表は倉敷市芸文館HPよりご覧下さい。
※ご入場は小学生以上の方とさせていただきます。
※お子様のお膝の上でのご鑑賞はご遠慮いただいております。必ずお1人様1枚チケットをお求めください。
※当日は会場に託児所をご用意いたします。
小菅 優 (ピアノ)
Yu Kosuge
1983年、東京生まれ。4歳から東京音楽大学付属音楽教室で学び、9歳で本格的なリサイタルやオーケストラとの共演を始める。10歳でドイツに移住し、カール・ハインツ・ケマリング教授に師事。ヨーロッパで研鑽を積みながら着実に演奏活動を重ね、その足跡はドイツを中心に欧米各地やロシア、アジアなど年間40ヵ所以上におよぶ。2004年、モーツァルテウム音楽院を卒業。
これまでベルリン交響楽団、フィンランド放送交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、ハンブルク北ドイツ放送交響楽団、ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー、サンクトペテルブルク交響楽団、フランス国立放送交響楽団ほか、NHK交響楽団、東京都交響楽団、読売日本交響楽団など日本でも主要楽団と共演、2007年4月には、小澤征爾指揮/新日本フィルハーモニー交響楽団と共演して絶賛を博した。
ドイツに移った少女時代から室内楽にも親しんでおり、後年、加藤知子(vn)率いるリリア・アンサンブルに参加したり、カール・ライスター(cl)、川崎雅夫(vn/va)、ポール・メイエ(cl)、樫本大進(vn)、庄司紗矢香(vn)、佐藤俊介(vn)らと共演するなど、交流の場を広げている。
2005年11月、ニューヨーク・カーネギーホールにデビュー。2006年8月には、ザルツブルク音楽祭で日本人ピアニストとして2人目となるリサイタル・デビューを果たし、西村朗が小菅のために書いた「カラヴィンカ」を初演したことでも話題になった。国際音楽祭への参加としては、ザルツブルクをはじめ、ラインガウ、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン、ラ・ロック・ダンテロン、ラ・フォル・ジュルネなど各地より招かれ活躍している。
主な録音では、16歳の時に収録した「ショパン/練習曲全集」が2000年、ドイツ最大の音楽批評誌「フォノ・フォルム」で5つ星に輝き、2003年に発表された「リスト/超絶技巧練習曲集」はベストセラーとなって代表作のひとつに。またカーネギーホールでのライヴ盤や、さまざまな作曲家の〈幻想曲〉を集めたアルバムなど、彼女の魅力満載のCDがソニー・クラシカルよりリリースされている。
2002年第13回新日鉄音楽賞、2004年アメリカ・ワシントン賞、2006年第8回ホテルオークラ賞、2007年第17回出光音楽賞を受賞。著書に「情熱のカデンツァ」(NHK出版)。
超難曲をさらりと弾きこなす高度なテクニックと、瑞々しい感性、深い楽曲理解に支えられた驚異の表現力は、現在ヨーロッパでもっとも注目を浴びる若手ピアニストのひとりとして、各地で聴衆の絶大な支持を得ている。
この公演は終了しました
ひとりの若い日本人女性ピアニストが近年ヨーロッパで絶賛されています。
日本で広く彼女の名前と演奏が知られるようになったのは、テレビ番組で紹介されたことも理由のひとつでしょう。流れていた彼女のリスト「超絶技巧練習曲」に衝撃を受け、CDを買いに走った人も多かったといわれています。最近ではNHKの『トップランナー』出演(2007年)が全国で大きな反響を呼びました。スタジオ演奏の感動はもちろんのこと、司会者とのやりとりで、人をはっとさせる深い言葉が時々さりげなく口をついて出てくるところなどは、おおらかな人柄の中に天性の頭の良さを感じさせるものでした。クラシックに詳しくない視聴者層にも強烈な印象を残したようで、この放送は、番組を見てファンになったという人たちの間でちょっとした“伝説”になっているほどです。
10歳からヨーロッパで暮らしてきた少女は“ピアノの翼”で言葉や文化の壁を乗り越え、やがて世界に大きくはばたきました。2005年、カーネギーホールにデビュー。2006年にはモーツァルト生誕250年に沸くザルツブルク音楽祭に招かれ、日本人ピアニストとして内田光子以来2人目となるリサイタル・デビューの快挙を果たすなど、この数年で世界的評価が急上昇しています。
今、みなさまにお聴きいただきたい、小菅 優(こすげ・ゆう)さんのピアノ。
リストの難曲さえ情感豊かに「表現」してしまう稀有の才能は、もはやテクニックの領域を軽々と超えて、私たちを音楽の本当の喜びへといざなってくれるはずです。