第88回くらしきコンサート
マリア・ジョアン・ピリス ピアノ・リサイタル
2011年6月3日(金)19時(開場18時30分)
■会 場
倉敷市芸文館
■プログラム
ショパン : 8つのノクターン
* * * * *
ショパン : 3つのマズルカ
幻想曲 ヘ短調 op.49
幻想ポロネーズ 変イ長調 op.61
※演奏者の都合により曲目・曲順は変更になる可能性もございます。あらかじめご了承ください。
■入場料(全席指定)
- A:7,000円
- B:5,000円
学生:1,000円〔小学生~25歳までの学生:当日指定・前売のみ限定50〕
◎車いすを使用される方は、ホール所定の専用スペースでご鑑賞いただきます。希望される方は、くらしきコンサートまでお知らせください。入場料として、本公演ではB相当5,000円を申し受けます。ただし、S席・A席を購入された方が車いすで来場された場合、B券との差額をご返金することはできませんので、あらかじめご了承ください。
※本公演の学生券は「郷土の中高校生にクラシック音楽をプレゼントする会」のご協賛により助成をいただいております。
■座席イメージ図(879席)
※座席表は倉敷市芸文館HPよりご覧下さい。
※ご入場は小学生以上の方とさせていただきます。
※お子様のお膝の上でのご鑑賞はご遠慮いただいております。必ずお1人様1枚チケットをお求めください。
※当日は会場に託児所をご用意いたします。
マリア・ジョアン・ピリス
Maria Joao Pires
1944年、ポルトガル・リスボン生まれ。3歳からピアノを始め、5歳で公開の初演奏をおこなう。リスボン音楽院でフランシーヌ・ブノワに学び、16歳で卒業後、ドイツのミュンヘン音楽大学でローゼル・シュミットに、ハノーファーでカール・エンゲルに師事し、研鑽を積んだ。
1970年、ベートーヴェン生誕200年記念コンクール優勝。その後、パリ、ロンドン、ニューヨークにデビューし、 1987年には指揮者クラウディオ・アバドによるグスタフ・マーラー・ユース管弦楽団の結成記念ツアーに参加。一流指揮者たちの信頼と敬愛を集め、ベルリン・フィル、ボストン響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、ロンドン・フィル、パリ管など各国で名門楽団と共演を重ねる一方、室内楽演奏にも情熱を注ぎ、1989年からはフランスのヴァイオリニスト、オーギュスタン・デュメイとのデュオで活動。チェロのジャン・ワンを加えたトリオでもツアーがおこなわれた。
長年、芸術が人や社会に与える影響に強い関心を寄せてきたピリスは、その教育学的な理論を社会で応用していく新しい手法を開発するため1999年、芸術研究センターをポルトガルのベルガイシュ村に開設。この活動は現在、スペインのサラマンカやブラジルのサルバドールにも拡がっている。2005年には、演劇・ダンス・音楽の実験的グループ「アート・インプレッションズ」を結成した。
録音は15年にわたりエラート・レーベルでおこなってきたが、その後ドイツ・グラモフォンに移籍し、すでに20年間ドイツ・グラモフォンでレコーディングをおこなっている。定評のあるショパン演奏に関しては、ノクターン全集が全世界で26万枚を売り上げており、モーツァルトとともに彼女の重要なレパートリーとなっている。
最近では2009年に来日公演をおこない、絶賛を博した。くらしきコンサートには2002年以来、2回目の登場。
この公演は終了しました
ある時期はポルトガルの寒村に活動のベースを置いて、村の子どもたちに音楽の喜びを教え、オリーブ畑で汗を流し、月の光の中でベートーヴェンを弾く・・・
そうしたさまざまな生活を経て、ピリスの音楽は彼女の人生に深く根を張り、実を結んできました。
そんな彼女が今回のソロ・コンサートのために選びぬいたのが、このショパン・プログラムでした。
それは、ベテラン音楽家の長いキャリアとともに、彼女の人生の中で紡がれてきたかけがえのない音楽への愛
――そのひとつの姿として結晶したショパンでもあります。
齢を重ね、人と芸術が互いを生かし高め合う関係を求めてきた彼女ならではの深い精神性に貫かれた演奏は、愛情豊かで温かい人柄そのままに、華美な装飾をいっさい必要としない音楽本来の生命力にあふれています。
その詩情の美しさは、音楽を手に人生に立ち向かったショパンの情熱がピリスの半生とも共通して響きあうことで、いっそう鮮やかに際立つのかもしれません。
今、静かな共感を呼んでいる彼女のショパン。
成熟したロマンが薫る、ピリスのピアノの世界をお楽しみください。